モンテスキュー著 『Le temple de Gnide』/A.E.Martyによるオリジナル銅版画(アクアチント)挿絵15点入り

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【写真2】フロントピース

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【写真2】標題紙

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【写真9】本文最終頁と刊記

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【写真10】膠の硬化による背の損傷

【書誌的事項】
*書名:Le temple de Gnide
*著者:Charles-Louis de Montesquieu(1689年-1755年)
*刊行: Les Editions Emile ChamontinPetits Chefs-d'Oeuvres d'autreviens叢書
*刊行地:Paris
*刊年:1942年
*挿絵:A.E.Martyによるオリジナル銅版画(アクアチント)挿絵15点入り
*印刷:テキスト J. Dumoulin、凹版:Paul Haasen 
*判型等:In-12 (20×13.4cm) 頁数:58頁 
*用紙:アルシュ・ベラン紙
*装丁:仮綴
*限定数/番号:1530部限定の111番 
 
【商品について(注意点を含む)】
   『Le Temple de Gnide』は1725年にモンテスキューによって匿名で発表された、7つの散文詩からなる古代に題材をとったpastorale(牧歌詩)です。初版以降多数の版が出版されていますが、1900年中頃にも何点かの挿絵本が刊行されています。それはそのテーマが牧歌的でおおらかな愛の表現であり、絵画的イメージが掻き立てられたためでは無いでしょうか?当時人気のイラストレータである、A.E.Martyによる挿絵(銅版画:アクアチント)が挿入されて1942年に刊行された本書もその一つで、『Petits Chefs-d'Oeuvres d'autreviens叢書の第2巻として刊行されました。挿絵はフロントピースの1点が別丁刷(hors texte)で、それ以外の14点がテキスト内(in texte)に刷られ、計15点が挿入されています。A.E.Martyは多数の本の挿絵を手掛けていますが、その多くは凹版(エッチングあるいはheliogravure等)で基本画像(輪郭:黒色の線描)で刷り、ポショワール(pochoir:ステンシル)で彩色をおこなうという形式で、本冊のように銅版のみで製作されている例は少ないと思います。
   本題からは外れますが、活版印刷とともに始まった刊本の歴史において凹版印刷による挿絵の使用でin texteを多用するのは極めて例外で、15世紀中の極わずかな例(そもそも初期印刷本における凹版による挿絵自体の例が稀で、挿絵のほとんどは木版で制作されています)を除けばほとんど見ることがありません。対して17~19世紀の書物では挿絵のほとんどが凹版で刷られているおり、そのほとんどが別丁刷(hor texte)で制作されています。それにはいくつかの複合的な理由が考えられます。
  ①17-18世紀には多くの書物の挿絵・図版に求められるものが絵画的あるいは写実的正確さとなり、それには凹版印刷は最適な技術だったので、15世紀に挿絵として使用された凸版(木板)による図像印刷は、vignetteやタイトルページの装飾に限られてしまうようになります。
  ②木版による凸版は、版の高さを活字と合わせれば同一版の中に挿絵・図版を組めるので、それを活版印刷機で一回で刷ることが出来ます。凹版は専用の印刷機で刷らなければならないので印刷工程は2回となります。
  ③凹版印刷と活版印刷を比較すれば前者のほうがヤレ(失敗、不良品)が出やすく、最終製品の歩留まりが低くなる可能性がたかくなります。仮にそれをを無視して先に凹版で印刷をおこなうと、テキスト(活版による)は然るべき位置に正確に見当を合わせねばなりません。また凹版で印刷をした場合、版のある場所とその外側に境界に紙の段差(プレートマーク)が生じてしまい(プレートマークが発生しないようにする事も可能ですが銅板コストが非常に高くなります)、その上に活字が重ならないように頁数設計をしてそれに忠実に印刷をしなければなりません。
  ④①、②、③の理由の複合から17~19世紀の凹版印刷による挿絵・図版は別丁刷(hors texte)が中心となりました。
それに対して、本書『Le Temple de Gnide』では〔in texte〕を多用して1冊の本を制作しています。このような例はおそらく1900年代半ばまでほとんど例がなく、かつ特定の書物で行われたものと思われます。その例の大半はフランス(特にパリ)で1900年代前半以降から半ばにかけて、特定の読者を対象として出版された限定本などです。書物の製作にはマイナスになることをあえて書物の新たな魅力を生み出したかったのだと思います。しかし1900年代後半になるとこのような形式の書物はほとんど見ることがなくなります。またフランス以外の国の書物で〔in texte〕として凹版が使用されている例はイギリスの書物に稀にみられます、それは挿絵というよりは図版としての利用です。この時代のパリの出版界というもの変態ぶりあらわにしている一冊と言えるのではないでしょうか?                                  
 
【本書コンディションについて】
   作品の状態は比較的良好ですが、青灰色の表紙は周囲がやや変色しています。また凹版印刷の未硬化インクが対面のページに移行した薄い写りがあります。また仮綴なので綴じは緩んでおり、表紙の背の部分が割れています。背の損傷は簡単に修理できますが、あえてこのまま出品しました。やや薄めですがこの瀟洒な一冊を、ぜひ製本(Relieur)の素材にしてもらえたらと考えて!
  
【注意事項】
*刊行後数十年を経過してきた書物なので経年の変化があります。また上記の画像・記述により明示できていない瑕疵がある可能性もあります。【商品説明】をお読み頂き、その点を了承のうえ入札をお願いいたします。つきましては恐縮ですが、汚れや傷などに神経質な方は御入札をお控えください。
*悪い評価が極端に多い方、及び新規の方等につきましては、当方の判断にて予告無く入札を取り消しさせて頂く場合がございます。
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